2009年7月18日土曜日

トムラウシ山と美瑛岳遭難事故に思う。



夏山登山としては稀に見る痛ましい山岳事故となってしまいました。まだ、詳しい経過が究明されていませんので軽々に論じることはできませんが何点かの疑問点を指摘できます。
(1)天候が悪化しているのに何故、中止しなかったのだろうか?トレッキングツアー会社は募集し実施が決定すると交通機関や宿泊先などのキャンセルが発生してしまうので余程のことが発生しない限り出発し悪天候でも強行してしまう危険性があります。
(2)山岳ガイドはなぜ悪天候の中で体を張って中止を宣言しなかったのか?ツアー会社のプレッシャーを感じて山行が決定されると山頂を踏むことを優先し「このくらいの風雨なら大丈夫」と強行してしまったのだろうか。命には代えられない。「山」は動かずにそこにずーといる。「またの機会に来て下さい」と言わなかったのだろうか。
(3)最初から中止にするのがベストです。次善の策としてガイドは登山者の最初の一人が倒れた時点で風雨が当たらない場所に避難し体力を温存するために全員で動かずに救助を待つべきである。メンバーをばらしてしまいそれぞれの思惑で行動させてしまったため体力を使い果たして死に至ったようです。メンバーをばらばらににしてしまうと体力が弱っている上に精神的にも弱気になり易いので全員で励ましながら暖を取ったり眠らないようにしてれば少なくてもこんなに多くの犠牲者は出なかったと思います。

北海道で冷え込んだとはいえ真冬ではないので体力を使い果たす前に全員でひと塊りになり暖を取っていれば短時間で死に至ることはあり得ません。体力を使い果たしてしまうまで行動させる愚は断じて行ってはいけません。
夏山でこのような痛ましい山岳事故は常識的にはあり得ないと思いますが起きてしまいました。今後の詳しい検証が待たれます。亡くなった方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

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