2008年11月20日木曜日

うさぎさんとかめさん


もしもし かめよ かめさんよ
なんと そういう うさぎさん

むかしむかしまたむかし私たちの遠い先祖が
かけっこ競争をしたね。

どうしてかめさんに負けたのか納得がいかないんだよ。
もう一度 飯盛山の山頂までかけっこをしようじゃないか。
うさぎさん今度は油断しないでよ。

2人は平沢集落の公民館の前から飯盛山の山頂までかけっこをすることになりました。
ぴょんぴょんぴょんとうさぎさんはいつものようにとび跳ねながら山頂を目指しました。
のっそりのっそりといつものようにかめさんはゆっくりと歩み始めました。

うさぎさんはすぐに山頂の手前にたどり着きました。
うさぎさんは山頂の1m手前でかめさんを待つことにしました。

うさぎさんは今度は眠らずにずーと7日間待ち続けました。
朝日がキラキラと輝く7日目の朝にかめさんは汗をかきながら山頂の手前の急な坂を一生懸命に登ってきました。

かめさん「がんばれ!」とうさぎさんは大きな声をかけました。
山頂の1m手前からかめさんとうさぎさんは手をつないで山頂に到着しました。「やったーゴールだね」と2人は大喜びをしました。

うさぎさんもかめさんも長い~長い間のわだかまりが解けてうれしそうでした。

終わり。

作詞:石原 和三郎/作曲:納所弁 次郎

一、もしもし かめよ かめさんよ
  せかいのうちで おまえほど
  あゆみの のろい ものはない
  どうして そんなに のろいのか
二、なんと おっしゃる うさぎさん
  そんなら おまえと かけくらべ
  むこうの 小山の ふもとまで
  どちらが さきに かけつくか
三、どんなに かめが いそいでも
  どうせ ばんまで かかるだろ
  ここらで ちょっと 一ねむり
  グーグーグーグー グーグーグー
四、これは ねすぎた しくじった
  ピョンピョンピョンピョン ピョンピョンピョン
  あんまりおそい うさぎさん
  さっきのじまんは どうしたの

おじさんの注釈

このお話はイソップ寓話を題材として作られた童謡です。
私は中学生の時うさぎさんがかめさんにどうして負けたのだろうと夜も寝ないで考え続けました。

2人で決めたゴールラインは「小山の ふもとまで」でした。うさぎさんは自分がゴールラインと思った所を越えた場所で「一ねむり」をしたのです。
一方かめさんはうさぎさんが寝ているのを良いことにそこより先のかめさんが自分でゴールラインだと思うところで山の動物たちに「勝利宣言」をしたのです。

スポーツはルールがしっかりと決まっていないと成立しないのです。

私は清里地区にたくさんある学校寮に招かれて自然観察インタープリターとして小中学生にお話をする機会があります。いつも前述した「うさぎとかめ」の話をして自然観察で一番大切なことは「本当かな?」と考えることです。と話してから自然観察をスタートします。

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