2008年11月18日火曜日

熊が出たあー!




ツキノワグマの知識がない登山者や観光客が山麓を歩いていて赤松やモミの木、真弓の木などの樹皮に引っ掻いた傷痕を見つけて大騒ぎになり役所に「熊が出たあー!」と通報をします。

役所は「熊出没注意」の看板を設置して「俺たちの責任は果たしたぞ。後は皆さんの責任だぞ」となる。八ヶ岳山麓にも多くの看板が立っています。
私の観察では100%とは申し上げませんが八ヶ岳にはツキノワグマは生息していないと思います。


樹皮の引っ掻いた傷痕はツキノワグマではなくニホンジカの雄がマーキング(といわれています)のために角で傷をつけたものです。ツキノワグマは爪で樹皮を引っ掻きますので下部の傷跡が上から下に樹皮がめくれています。
ニホンジカは角で引っ掻きますので上部の傷痕が下から上に樹皮がめくれ上がっています。

傷跡を観察すれば簡単に誰の仕業か判明します。私が数多くの傷痕を観察した範囲内では100%ニホンジカのつけた傷跡です。
目撃情報も八ヶ岳山麓のニホンカモシカは冬でも毛が白い部分が少なく黒いためツキノワグマに間違えられるようです。

ツキノワグマが逃げるスピードは速いです。のそのそとゆっくり逃げたら100%ニホンカモシカです。役所の方ももう少し勉強していただき簡単に看板を設置しないようお願いします。

私は若い時から多くの山々を歩いてきましたが残念ながらツキノワグマに遭遇したことがありません。私が近づく前に私を感知して逃げてしまうようです。

八ヶ岳山麓にツキノワグマが生息していたら素晴らしいことと私は思いますが残念ながら生息はしていないと思います。

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