2008年11月10日月曜日

小春日和に干し柿を作る。

毎年11月になると渋柿を購入して皮を剥き100個ほどの干し柿を作ることが恒例行事になっています。40日間位乾燥した八ヶ岳から吹き来る木枯らしに当てると甘く美味しい枯露柿になります。

私の田舎では直接食べるのは勿論ですが干し柿を正月用の餅に混ぜて突くとべっこう色の甘く美味しい餅になり冬の保存食の「柿餅」として大切な食料になりました。囲炉裏端(いろりばた)の炭火で温めて食べると貧しく何もない時代でしたので最高の御馳走でした。

冬になり積雪期になると林業や畑仕事は出来なくなるので晩秋には燃料になる薪や保存食の漬物などを作りジャガイモやサツマイモ、こんにゃく芋などの食料は寒冷地のため凍ってしまわないよう傾斜地に長い横穴のトンネルを掘り春まで保存して置きました。

12月~3月は動物ばかりか人間も「冬眠」状態になりました。貧しく何もない寒い冬でしたが囲炉裏端を囲み一家団欒ののんびりとした時間だったように思います。

昭和30年代後半の高度成長期ごろから経済優先の貨幣経済が発達し忙しい日々を送る世の中に変化していきました。後戻りは不可能になりましたが「干し柿」を作る頃になるといつも懐かしく思い出します。

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