2008年10月27日月曜日
美し森(うつくしもり)。
八ヶ岳の主峰赤岳(2899m)から牛首山を経て稜線を引いてくるとコブのような突起の山がある。美し森である。
「清里」「美し森」「牧草」「ペンション」などの連想から25年ほど前からブームが巻き起こり多くの若者たちが押し寄せてきた。おもちゃ箱をひっくり返したような建物が乱立しうわべだけの賑わいがしばらく続いた。
5~6年前頃からブームも急速にはげ落ち今は静か過ぎる清里になりつつある。我がペンションもブームに翻弄され続けましたがやっと私が考えるペンションライフが描けるようになりつつあります。
山岳写真家の第一人者の白旗史郎氏が9月30日に「白旗史郎の甲斐山歌」(新日本出版社)を出版されました。以前に朝日新聞の山梨版に「山梨百名山」を連載されていた折に「美し森」の記述に些細な誤りがあり私が指摘しましたところご丁寧なお手紙をいただき大変恐縮したことがありました。
その後「天女山」の項でも私のことを書いていただいたことがありました。
10月24日に前述しました著書にご丁寧なお言葉を添えられたサイン入りの著書をお送りいただきました。その中の「美し森」で下記のような文章が記載されています。私の思いに共通するので書き記します。
「日本山名辞典」に美し森山(うつくしもりやま)と記載されているが、これは間違いであり、古くから美し森と呼ばれていた。山といっても独立した山容を持っていず、八ヶ岳の山裾の小さなこコブをいう。一時期盛んだった開発ブームによって山麓の清里からこの山いったいはまるで、出来損ないのお伽(とぎ)の国みたいになってしまい、かっての良さはまったく姿を消してしまったのは悲しい。(中略)
その後、何度となくこの地を訪れた。必ずと言ってよいほど、レンゲツツジの花期、まれには夏のシーズンであったが、そのころでも清里からの一本の細道があっただけで、山は静かだった。それが、今はどうであろう。山頂一帯は公園化され、大駐車場や車道でかっての良さはなくなってしまった。あの天然記念物の「大ツツジ」はこれを見て、いったい何を考えているだろうか。
私もペンションなどを建設し自然破壊に加担した戦犯の一人なので偉そうなことは申し上げられませんが日本の観光開発はどこかに誤りがあると思います。私の賞味期限が残り少ないので何ができるか定かではありませんが私のできる限りの努力を払い自然回帰のお手伝いができればと思っています。
白旗史郎氏に感謝申し上げます。
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